地平線放送テープ

当初は、電話だとつい聞き流してしまう地平線放送の番組を、あとでゆっくりテープで聞いていただこうという趣旨で作られた「地平線放送テープ」。久島弘さんが“いかにも70年代風”のイラストをジャケットに描いてくれて、それまでの番組を集大成したものが、3巻までリリースされていました。

ところが、テレビで紹介されたことによって電話が殺到し、地平線放送がやむなく休止に追い込まれたあと、地平線放送が生き残る道は、もうこの放送テープの制作しかありませんでした。もともと、2分半ではとうてい紹介しきれない、魅力的なインタビューをこれまでずいぶん溜めこんできたということもあり、これを機会に新たなメディアにトライしてみるのも悪くないなと考えたわけです。そこで、これまでの3本を統合してパッケージも一新。本来なら番組としてオンエアできるはずだったインタビューの再録や新たにこのために取材したものまで含めて、合計9本のテープが制作されました。

地平線にとり囲まれて
立っていたのだったら
歩いていけばいい
1時間も歩けば
越えられるのだ
でも、そのときにはまた
ぼくらは地平線に
とり囲まれて立っている
この歩いて1時間ほどの
円周内の体験が
地球全体を
おおいつくすまでに
何時間歩けば
いいのだろうか
この地平線放送テープがめざすのは、旅した人から旅するひとへのメッセージです。


CH-001 ●TAPE-1
150秒プログラム1〜30
2分30秒の留守番電話を使って、いったい何ができるのだろうか……。悩み迷い、手さぐりで進んだ黎明期。地平線放送スタートから半年間の番組30本。


CH-002 ●TAPE-2
150秒プログラム31〜48
初代チーフディレクター川畑久美子が担当した3ヵ月。スタッフもふえ、活動が軌道にのった。自称「第1期黄金時代」の番組18本を収録。


CH-003 ●TAPE-3
150秒プログラム48〜69
2代目チーフディレクターに嶋崎君江を迎えて、いくつかの新たな試みがあった。番組づくりの面白さがわかってきた時期の21本を収録。


CH-004 ●TAPE-4
150秒プログラム70〜91
チーフディレクター制崩壊後の混乱から第2期黄金時代の到来へ。「地平線会議発足1周年記念集会」を中心とした転換期の22本を収録。


CH-005〜6 ●TAPE-5〜6
150秒プログラム92〜
予定されていたが、結局、2本とも制作されず……(^^;


CH-007 ●SAHARA
樫田秀樹:オートバイとトラックで越えた旅
A面:旅のアウトライン/真夏のサハラ/125ccのバイクをロンドンで買う/サハラ越え/バイクをロメで売る/バイクにかかった費用/装備/あこがれと決意/盛岡での2年間
B面:ふたたびサハラ越え/現地交通/出会った旅人/サハラの太陽/地平線に消えたテールランプ/川船で見たアフリカ人のエネルギー/盛岡での新しい旅の仲間


CH-008 ●KAFIRISTAN
丸山純+伊藤幸司・19878:ペシャワールで出会った2人の会話
A面:滞在許可延長の苦労/谷の入口のアユーンという村/侵略されたカラッシュの谷/新しいジープ道/パタン人とチトラル人/夏はヒッピー天国/3つの谷…ビリール、ブンブレット、ルンブール/2人の出会い/ビリール谷での収穫祭/下痢腹と転落事故/こわれたカメラ
B面:カラーシャ語の採集/テレコ活用法/最初のカラッシュ人/ブンブールハン/行動のアウトライン/チョウモスの祭り/村入り/ブダラクの秘儀/つぎの旅へ


CH-009 ●THAILAND
深井聰男1981:タイでバス強盗に遭ってしまった
A面:前から4列目窓側の席/銃声/バスの横転/パスポート・金をどうしよう/外に出る/脱走/ヤブの中に走りこむ/警察に通報/乗客たちの反応/逃げ出すことばかり考えた/インドで列車強盗に遭ったとき/それでもタイは怖くない
B面:強盗団の作戦は?/バス会社こそ被害者/緊張して旅するのがだいじではないか/敵もこちらも興奮していた/おとなしい人々/バス会社の後処理


CH-0010 ●LADAKH
土屋守・1981:小チベット=ラダックの出版物を語る
A面:チベット人かラダック人か/解禁2年目に/『ラダックの民謡』/『ラダック史』と『五続史』/『チベットのことわざ1000』/『ラダック寺院案内』
B面:ラダック口語のエッセイ、戯曲、現代小説/本はバザールの雑貨屋で買う/書きたい人びと/文盲はいない?/仏教徒とイスラム教徒/解禁によって変わりつつあるラダック/伝統生活崩壊の危機感と出版活動/2軒だった宿屋が100軒になっている


CH-0011 ●Y.EMOTO
江本嘉伸・1981.11:地平線会議について語る
A面:強く生きること、行動することはすばらしい/発端は3年前、1978年の秋/行動している人たちの本当の意味でのネットワークをつくりたい/行動体験報告の血肉化
B面:年報『地平線から・19XX』の発行/月1回の「地平線報告会」/留守番電話をつかった「地平線放送」/年報制作に感じる責任


CH-0012 ●GUERRILLAS
長倉洋海・1980:7つの戦線をめぐった1年の旅
A面:激動する現代史の瞬間に立ち会いたい/ローデシアでの第1歩/エチオピアに入れず/ソマリアの難民の中へ/フォト・ジャーナリストとしての自覚/解放区に入る/メッカ巡礼/イスラエル占領地/PLO/アフガニスタンへ
B面:ムジャヒディン(イスラム自由戦士)/ゲリラの選択/反乱と不条理/ジャーナリストと旅行者の分かれるところ


CH-013? ●地球と取り組む映像作家たち
牛山純一:日本映像カルチャーセンター
1981年7月18〜19日におこなわれた「『地平線から・1980』発刊記念大集会」での牛山氏の講演を収録したものだが、制作されず。


一部のテープはまだ数本在庫があります。お問い合わせや申し込みは、 まで。ただし、録音状態を点検したりする作業がありますので、発送まではかなり時間がかかるかもしれません。


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