The Chiheisen News 97


■001 鉄人・三輪主彦、日本縦断第2ステージへ出発
正月の日本橋→京都に続き、山陽道を西へ。遠大な日本縦断に向けて550kmを8日間で。

「地平線ランナー」の草分けである三輪主彦さん(都立竹早高校教諭)が、この3月から、かねてからの夢であった日本縦断へと走り出した。以下は、三輪さんから送られてきた計画書である。



計画書表紙

みわかずひこ 走り旅
1997年の計画書


1997年・・・

 長年温めていた『日本縦断走り旅』を実行に移すときが来ました。昨年4月には名古屋から金沢までの「さくら道」270キロのコースを45時間で完走、10月には奥多摩山岳耐久レースで入賞、年末からの東海道・伊勢街道684キロも完走し、体の方は何とか自信ができました。

 10年前は一日80キロを何日も走り続けることなど、まさに夢の夢でした。そのころの「東海自然歩道走り旅」の記録を読み返してみると一日平均距離は40キロで、50キロ以上走った日は1、2回しかありません。しかし今や平均75キロの距離を連続10日程度はこなせるようになりました。この年になって体力が向上したというわけではなく、走り方が分かっただけのことです。

三輪さんイラスト 10年前はまだウルトラマラソンという言葉が日本に入ってきたばかりで、実際に走っている人はごく少数でした。私も手探りでやってみたのですが、100キロという距離はまさに「恐怖」でした。しかし山登りと同じで、一回だれかが登れば、あとに続く者は気分は楽なものです。その昔、惠谷治氏の書いた「42.195キロはマラソンだが、100キロは冒険だ」という言葉は、私にとってずーと心の支えでした。ジャングル探検や、砂漠横断、秘宝探しの冒険だけでなく、100キロ以上の距離を走ることも立派な冒険であるというお墨付き、現代の冒険家の第一人者から頂いたのですから。

 当初は佐多岬から宗谷岬まで3000キロを一気に北上しようと考えていたのですが、昨年44日間で逆のコースを走りきった関根さんに、「日本縦断は会社を辞めなければだめですよ」と言われました。彼も、アメリカ横断4700キロマラソンを成し遂げた海宝道義さんも長年勤めた会社を辞めている。これだけの大偉業は勤めの片手間なんぞにやってはいけないのです。

 私は計画を、大幅に変更して、今年中に7回に分けて日本縦断をやることにしました。一気走りは勤めを辞めたときにします。早くそれが実行できるよう、我が家の主に交渉中なのですが、それはまだ難しそうです。内容は次の通りです。

 第一弾 日本橋一東海道・伊勢街道経由一京都    685km 完了
 第二弾 京都一山陽道経由一下関          550km 3月
 第三弾 北九州一阿蘇一五家荘一高千穂一佐多岬   510km 3月
 第四弾 千住一白河の関一松島一平泉        550km 5月
 第五弾 平泉一十和田湖一下北大間崎        450km 未定
 第六弾 函館一洞爺湖一札幌一襟裳岬        540km 8月
 第七弾 襟裳岬一富良野一中頓別一宗谷岬      550km 8月
 合計                      3835km

三輪さんイラスト  第一弾は96年の暮れから97年正月にかけての、田中義巳さんの呼びかけの東海道・伊勢街道弥次・喜多の旅に参加し、第七弾は97年8月11日〜16日の御園生維夫さん呼びかけのトランス・エゾのレースに参加します。あとは、すべて個人の走り旅です。

3月は6日に京都を出発して、神戸、相生、岡山、尾道、広島、徳山、宇部に泊まりながらまず山陽道を600キロ走ります。そのあとすぐに九州の中央部、阿蘇カルデラ、五木村、えびの高原を走る予定にしています。山陽道はひたすら突っ走りになりそうですが、九州は今まで誰もやったことがないようなユニークでハードなコースになりそうです。雪が降ったら直ちにコース変更をして、平地を行くつもりです。

 なぜこの時期にと言われるかもしれませんが、この時期生徒は修学旅行で、授業はないのです。ここ数年間無遅刻無欠勤で勤務してきたのですから、生徒のいない 10日間くらい休暇をとっても、許されよ。

●第二弾 計画書   3月6日(木)から3月13日(木)まで
 6日……京都→大阪→神戸          74km
                (ホテルサンルート神戸 078-578-0500)
 7日……神戸→淡路→明石→相生       78km
 8日……相生→赤穂→備前→岡山       68km
                (ホテルサンルート岡山 086-232-2345)
 9日……岡山→倉敷→福山→尾道       78km
 10日……尾道→西条→熊野→広島       83km
                (マルコーイン広島 082-242-0505)
 11日……広島→宮島→岩国→徳山       85km
                (ホテルサンルート徳山 0834-32-2611)
 12日……徳山→防府→小郡→宇部       70km
 13日……宇部→下関→小倉 60km(チサンホテル小倉 093-531-4000)

●第三弾 計画書   3月14日から3月20日まで
 14日……小倉→香春→宝珠山→日田      83km
                (ホテルソシア 0973-24-6000)
 15日……日田→小国→内牧→阿蘇       58km
 16日……阿蘇→杵島山→高森→蘇陽→矢部   72km
 17日……矢部→赤石峠→五家荘→頭地     68km
 18日……頭地→人吉→堀切峠→えびの高原   69km
                (えびの高原ホテル 0984-33-1155)
 19日……高千穂原→霧島→国分→垂水     77km
 20日……垂水→大根占→根占→佐多岬     80km

※宿泊先が決まっていないところは「未定」と書かれていますが、省きました。



その後の情報によると、九州のルートがまだ雪におおわれているため、今回は山陽道だけになった模様です。

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