The Chiheisen News 98


■1/22に、吉澤一郎御大が亡くなりました

ヒンズークシュ・カラコルム研究会会長。肺炎で。94歳。

【NIFTY-Serve「地平線HARAPPA」より、一部修正・抜粋して転載】

00650/00650 PEG00430 丸山 純吉澤一郎さんが亡くなりました
( 1) 98/01/25 13:12

私は今朝の朝日新聞で知ったのですが、元日本山岳会副会長の吉澤一郎さんが、22日の午後11時59分に亡くなりました(他の新聞は1〜2日早かったそうです)。

94歳。一橋大学山岳部の出身で、61年にはペルー・アンデス遠征隊長をつとめられ、77年には日本山岳協会のK2登山隊の総指揮として、企画の実現に尽力され、ベースキャンプまで登られたことでも知られています。広島三朗さん、原田達也さんら、このK2隊のメンバー4人が昨年夏に遭難死されたのは、まだ記憶に新しいところです。

吉澤さんの山歴を見ると、華々しい活躍というのはあまりないよう見受けられますが、ヒンズークシュ・カラコルム会議(通称:ヒンカラ、現ヒンズークシュ・カラコルム研究会)の会長として、世界屈指のヒマラヤ研究家として、この地域の登山をめざす人たちに与えてきた影響の大きさは、はかりしれないものがあると思います。

私が最後にお目にかかったのは、昨年8月末のヒラリー卿の講演会でした。奥様とタクシーでいらっしゃったので、車から降りるところから脇を支えて、会場までお供しました。そのときはまだかくしゃくとしていて、旧知のヒラリー卿と親しそうに話しておられましたが、11月半ばに軽い脳梗塞で入院。その後は経過もよく、そろそろリハビリ専門病院に移ろうかという矢先だったそうです。

死因は肺炎となっていますが、(中略)バナナを食べたところ、気管支から肺に入ってしまい、それが原因で肺炎を起こしてしまったのだそうです。もう相当なご高齢ですから開腹手術などもできず、いろいろ手を尽くしたのですが、病状が急変されたみたいです。

私たちのこともときどき気にかけていただき、ヒンカラで何度か発表をさせていただいくたびに、こういう生き方をしながらあの土地で暮らす人たちと深く関わる人が出てきたことは、うれしい。これはたいへんな人なんだ、などと褒めていただいたのを鮮明に憶えています。早く本にまとめなさい、紹介もしてあげるし、推薦文を書いてあげるからと励ましていただきました。まだまだ活躍していただきたかったのに、残念というより、無念です。ご冥福をお祈り申し上げます。

今晩(日曜日)の6時から、大田区池上2-10-5の大坊本行寺でお通夜が催されます。お寺の電話番号は03-3752-0155。蒲田から池上線に乗り、池上駅下車。徒歩10分ぐらいだそうです。明日(月曜日)の午後0時から同じ場所で葬儀・告別式がおこなわれます。

明日はどうしても動かせない用事が2つあるので、私は今晩のお通夜にうかがうつもりです。

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